精福「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」①
精神保健医療福祉の歴史と動向
◆わが国の精神保健医療福祉の歴史と動向
~治安モデル~
1900年 精神病者監護法-監護義務者、私宅監置
1919年 精神病院法-代用病院制度
~医療モデル~
1950年 精神衛生法-精神衛生鑑定医制度
1965年 (改正)-緊急措置入院制度、通院医療費公費負担制度、精神衛生相談員、精神衛生センター
~人権・福祉モデル~
1987年 精神保健法-任意入院制度、応急入院制度、精神保健指定医制度、精神医療審査会制度、書面による告知義務、社会復帰施設の規定
1993年 (改正)-保護者
1995年 精神保健福祉法-精神障害者福祉手帳、精神障害者社会適応訓練事業
1999年 (改正)-移送制度
◆諸外国の精神保健医療福祉の歴史と動向
アメリカ
1908年 ビアーズ「わが魂にあうまで」・・・自身の体験をもとに、精神病院において精神障害者が非人道的な扱いを受けていることを訴え、精神障害者の人権擁護を主張した。
1990年 障害をもつアメリカ人法(ADA)・・・雇用や公共サービス、公共施設での取り扱い等における障害者差別を禁止した。
イギリス
1990年 国民保健サービス及びコミュニティケア法・・・地方自治体がコミュニティケアの責任を担う、ケアマネジメントの導入
1991年 ケアプログラムアプローチ(CPA)・・・包括的・継続的なケアの提供、複数の機関との協働
1999年 精神保健のためのナショナル・サービス・フレームワーク(NSF)・・・7つの基準:①精神的健康の増進、②プライマリー精神保健ケア、③サービスの利用、④病院と危機対応住居、⑤家族への支援、⑥自殺の予防
イタリア
1978年 法律第180号(バザーリア法)・・・精神科病院の漸次閉鎖、総合病院内に精神科病棟を設置
ニュージーランド
1998年 ブループリント・・・権利擁護、地域資源の増進
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